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HUSSAR VAPES【HUSSAR RDTA+】アトマイザーレビュー

HUSSARといえば言わずと知れたポーランドのハイエンドブランドですね。
名前くらいはどこかで目にしたことあるんじゃないでしょうか。
かく言う自分も名前だけ知ってて、なんとなく「高そうなアトマイザー出してるとこ」くらいの印象でした。

常用できるメカニカルチューブを入手したとなると、それに合わせるアトマイザーを探したくなるというのがベイパーの性(さが)というもの。
個人的な嗜好では、やっぱりチューブだとそれなりの煙量で「プハーッ!」とやりたくなるので狙い所は中~低抵抗向きのアトマイザー。
チューブ経に合わせて22mmで探すとなると、爆煙向きのRTAって最近だとなかなか手に入りません。となるとRDAかRDTA。
RDAもありなんですが本命で狙っていたものが手に入らず、爆煙用ということでリキチャ頻度を考えるとRDTAかなぁとか考えていました。

そんな折、M5+さんが倉庫移転に伴う超特価セールを開催されていることを知り、今回の【HASSUR RDTA+】もセール対象になっているということで初めて利用させていただきました。
こんなん普段じゃまず買おうと思わない(買えない)価格帯なので、セール価格見たときにはびっくりして衝動買いしていました。
というわけで図らずもご縁があって我が家にやってきたRDTAです。
もともと無印版があって、かなり評判が良かったみたいなんですが、それのタンク容量アップバージョンということになるようです。
無印版は見た目RDAだけど実は0.5mlくらいリキッド入るよ、みたいな子だったみたい。
そろそろこのブログでもアトマイザーレビューしようかなぁと考えていたところだったので、せっかくの機会ということでレビューしてみたいと思います。

このアトマイザー自体が出たのは結構前だったはずなので、既にレビュー記事もいくつかあると思いますが、そこは「レビューはいくらあっても困らない」の精神でガッツリ被せていこうと思います。

スペック

(M5+さんの商品ページから引用)
コイル:シングル
素材:SUS316(キャップ)・PEI(タンク)
タンク容量:約2ml
外径:22mm外径
高さ:27.3mm(ドリップチップ含まず)
付属品:シリコン 17×1 Oリング
    NBR70 17×1 Oリング
    NBR70 18×1 Oリング
    NBR70 3×1 Oリング
    セットスクリュー
    BFピン
    Custom Wood製 アトマイザースタンド

パッケージ

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付属品として、イモネジやOリングのスペア、BFピン、シリアルナンバーの記入されたワランティカードが入っています。
ドリップチップは付属されていません。
アトマイザーは木製のスタンドに乗せられています。
これちゃんと510接続になってます。なんだか高級感がすごい。

外観

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目を引くのは独特のヒートシンクのあるトップキャップ。
上部にかけて緩くアールがついており、全体的に丸みを帯びたデザインになっています。
あとこのヒートシンク部分は一体型じゃなくてスレッドで外れます。あんまり意味はなさそうですがオプションパーツでも想定してたのかな。

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両側には1つずつエアホールがあります。これまた独特の形状で真円じゃなくて楕円っぽい感じ。下部は後述するデッキ構造に合わせた形になってるのでエアーの通りを良くする工夫なんでしょう。
直径はだいたい3mmくらいです。
ドローは全開にすると中くらいのDL。スッカスカってほどじゃない。
全閉にするとほとんど吸えなくなります。
AFC(エアフローコントロール)はしっかり機能してくれますね。無段階調整です。
AFCはトップキャップごと回すんですが、Oリングがキツすぎず緩すぎないので、デッキごと回ったりとかスッポ抜けたりすることもなく気持ちよく使えます。

キャップの内側はこんな感じ。

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長方形っぽいくぼみが気になりますね。これ、くぼんでいるところ以外はデッキにくっつくので実際のキャップ内の空間、チャンバーと言っていいのか分かりませんが、この長方形のくぼんでいる部分だけになります。めちゃめちゃ狭い。すんごい熱くなりそうだけど大丈夫なんですかね。
横にちょこっとだけあるくぼみはデッキについているイモネジが引っかかってトップキャップが空転するのを防いでくれます。
これが片側にしかない割に特に目印とかないので、都度都度位置の確認が必要です。RDTAなんで頻繁にリキッドチャージしないし、そんな手間でもないんですけどね。

デッキの裏側にはシリアルナンバーとか書いてありますが、問題なのはこのスレッドとポジピン。

ポジピンはこれだけしか出てません。

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さすがにハイブリッドで使うのはやめた方がいいですね。
ハイエンドアトマイザーはそこまで多く見たことあるわけではありませんが、こんな感じにポジピン出てないのが多いみたいですね。なんでなんですかね。
もともとはこれをメカチューブで運用したくて買ったのに使えないなんて…。
ということで調べたところ、ポジピンを少し伸ばす方法があるとのこと。
それがこちら。

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Oリングを噛ませるわけですね。
ポジピンはデッキ部分まで貫通してこのように出っ張っています。

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Oリングなしで緩めてしまうと、しっかり最後までスレッドが噛んでいないことになるので、不意なショートや、緩めた部分からのリキッドの侵入の可能性があります。
そこでOリングを噛ませることで、しっかりとデッキに固定しつつリキッドの侵入を防ぐわけです。
自分はとりあえずGaralaxies RDTAに付属していたOリングを使用しました。たぶん微妙にサイズ合ってなくてちょっと潰れてはみ出してきてますが、役割が果たせているのであればOK。むしろはみ出したところが絶縁してくれそう。
その結果、このくらいにはなりました。ギリギリかな。

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載せるMODは「Revolver H」です。

これでやっと乗りますわーとか思っていたら再び問題発生。

アトマイザー側とMOD側双方のスレッドが浅すぎて噛み合わない!!

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最後の締め込む「ギュっ」ができないんですよね。ちょっとグラグラしちゃいます。
さすがにこの状態でバッテリー入れるの怖いので、対応策を検討します。
とりあえず手元にあったのはヒートシンク
ポジピンも出てくれてますし、スレッドもしっかり切られているのでちゃんと乗せられます。
ただね、これだとちょっと長い!!

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アリっちゃアリかもしれませんが、やっぱり気になってしまう。22mmチューブはコンパクトに使いたい。
ということでまた頭をひねったところ、次はヒートインシュレーターに辿り着きました。
幸い、フレーバーキッチンさんが取り扱ってくれていたので試してみました。

黒いのもあったけどそちらは厚み0.3mm。
今回の目的はスレッド補完なので厚さ1.0mmのウルテムをチョイス。
ちょうどタンクもウルテムなので色味も合いそう。

挟んでみたところこんな感じに。

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無事に乗りました!!!
微妙に色味は違ったけどそこは妥協しよう。

BFで使用する場合はこんな感じでタンクに直接供給されます。
今のところBF運用する予定はないかなぁ。

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デッキ構造

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2022年現在こそトンデモデッキが色々出てるので取り立てて物珍しいと思うほどのものではありませんが、リリース当時はなかなか衝撃的なデッキだったようです。
ビルドに慣れている方であればどうコイルを設置するかとかはすぐにイメージできると思います。
ただ、コイルを留めるネジなんですが、横の壁とのクリアランスがほぼないです。金メッキ側なんてネジ頭の方がでかいんじゃないかってくらいゴリゴリに当たっちゃってます。コイルを設置する際はコイル足を間に入れるんですが、ネジ横の壁が結構高くて太めのワイヤーを使ってると入らなかったりします。入るくらいネジを緩めるとネジが抜けちゃうくらい。
なので、パッと見て「イージービルドっぽいな」って思っていたんですが、太めのワイヤー使うときは意外と手間がかかります。

デッキ部はハーフパイプのように湾曲しているのでコイル位置なんかはほとんど決め打ちになりそう。
単線26gaなら内径3.5mm、クラプトンなら内径3mmくらいまでなら置けそうです。
チャンバー部もかなり狭いのであまり大きいコイルだと接触リスクがありそうかな。

大きく空いている穴はリキッドチャージホールです。結構大きめなのでそこそこ太めのボトルノズルでもしっかり挿さってくれます。

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これかなり使いやすいです。RDAのドリップみたいな感覚で気軽にリキチャできちゃいます。
小さいほうの穴はリキチャ時の空気抜き用ですね。これがないと空気の逃げ場がなくなってしまうのでリキチャがうまくできません。
両方の穴にキャップ的なものはないんですが、前述のとおりトップキャップはチャンバー以外はフラットになっていてデッキと接するので、それが蓋になってくれます。
横にしてみてもトップキャップをしている限り、ここから漏れるってことはなさそうでした。ただ、当然トップキャプ側にリキッドが付着するのでそれが漏れ出す可能性はあります。

ビルド

ビルド自体は超シンプル。
デッキが湾曲しているので、ここに合わせてコイルジグをポン置きすればOK。ただし、デッキ部分にピーク材が使われているっぽいので焦げ付き対策と、あまりにビタ付けだとデッキとのショートも怖いので、ポン置きから少しだけ上に上げるといいかもしれません。

コットンについては、ジュースホールが大きいこともあってとんでもなく供給が良いので、もともと供給が良いコットンを使用してしまうとすぐジュルジュルになってしまいました。
端をほとんど梳かずにしっかりホールを埋めるのはもちろん、あえてあまり供給の良くない格安コットンを使用しても良いかも知れません。
自分はリキッドの試飲で使用している「クレ・ド・ポー ボーテ」を使用したらちょうどよかったです。

ドリチはGRAMのMt.Fujiをつけて、リキッドはMONSTA VAPEの「Wick Kiwwie」を吸ってみます。

まずは単線の高抵抗気味から組んでみます。

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ワイヤー:Ni80 26Ga
内径:3mm
巻数:7巻
抵抗値:0.81Ω

ミストについてはややウェット気味でシルキーなミストが出てきます。
18W~26Wの間で吸ってみましたが、エアフロー全開だとエアーの量とミストの量が合ってないですね。思った以上にしっかりコイルが冷却されるみたいで、かなりクールミストです。
キウイの風味をなんとか感じられるってくらい。
エアフロー絞ってみてもイマイチ。なんていうか「ただ絞れるだけ」って感じで、絞ったときのドローが気持ち良くないんですよね。アトマイザーとしてMTL向きじゃないんだと思います。

次は単線の低抵抗気味。

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ワイヤー:Ni80 23Ga
内径:3mm
巻数:7巻
抵抗値:0.39Ω

35W~40Wくらいで吸ってみます。

コレですね!
これくらいミストが出てくるとちょうどよくなってきました。
供給がよくて基本的にコットンはヒタヒタの状態なので、ミストはかなりウェッティ。
完全に個人的な好みですが、ドライなミストよりウェッティなミストのほうが好きです。フルーツ系なんかはジューシーさと認識して美味しく感じます。
キウイとイチゴのジューシーさがガツンと出てくれます。
ダイレクトな味わいでフレーバーの輪郭をしっかり表現してくれますね。
ちょっとびっくりしたのが、このくらいのビルドだと前述のトップキャップ構造も相まって結構熱めなミストが出てくると思っていたんですが、これでもかなりクールミストなんですよね。
しばらくチェーンしててもほとんど熱くなりません。ただ、トップキャップ自体はかなりアチチになっているので、上部のヒートシンク部分が機能してくれているのかも知れません。

せっかくなんでクラプトンでも組んでみます。

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ワイヤー:Ni80 28Ga*2+38Ga
内径:3mm
巻数:4巻
抵抗値:0.41Ω

上と同じく35W~40Wくらいで吸ってみます。

ヒタヒタコットンにクラプトンだと結構荒目なミストになりました。
ミスト1粒1粒の体積が大きくなって、よりリキッドの味をダイレクトに感じられますね。
この辺はその時その時の気分なんですが、この環境だと味が濃すぎてちょっと吸い疲れしますね。リキッドにもよるんでしょうけど、スピットバックまではいかないものの粒の大きなミストが舌に当たり続けるわけなので、短時間の満足度は高いんですが、長時間吸うとなるとちょっとしんどいなぁと。
単線でもあれだけ味が出るならわざわざクラプトン使わなくてもいいかなって感じ。

「濃ければ濃いほどいい」なんて言ってたこともありましたが、好みなんて時と環境で変わりますからね。

驚くべきはこれでも依然クールミストをキープしているということ。
爆煙=熱い!!ってイメージが合ったんですけどいい意味で裏切られました。
ホットミストでは感じ取りにくかったフレーバーも発見できたりするので面白いですね。

使用感

上でもちょっと書きましたが、供給が良すぎます。
これはメリットとデメリットがあって、デメリットから書くと、やっぱり持ち運ぶと少しだけ漏れちゃってました。横にならないように持ち運べれば大丈夫なんでしょうが、そこまで気にして持ち歩くのも面倒なもの。
もともと家用と割り切っていたので想定内というところでしょうか。
それと結構ジュルジュルしやすい。
メリットは、ハードチェーンしやすいということ。
自分の吸い方は「2~3秒くらいのパフを5秒間隔くらいで5回くらい吸う」っていうのが1セットなんですが、これでも余裕で耐えられますね。
ハードチェーンってあんまり良いことなくて、コイルの温度が上がりすぎちゃってイガったりガンクが付きやすかったりしちゃうんですが、ついつい「美味…ッ!美味…ッ!!」てなっちゃいがちなもんでして。
ただこれもやりすぎると、リキチャ穴と空気抜き穴のところにリキッドが吸い上げられちゃって表面張力で蓋されちゃいます。そうするとまたジュルジュルの原因になるので、やっぱり吸いすぎには注意が必要ですね。
ジュルって来たらだいたいそこが原因なので、キャップを外してそれぞれ穴の上から息を吹きかけてあげると改善されます。

フィッティング

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Revolver H

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Cthulhu TUBE MOD 2

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Aster

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IAIDO

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Easy Side Box

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Kudos

まとめ

味とミストに関しては文句なしです。
フルーツ系のように「ストレートに美味い」を感じられるリキッドであればかなり相性がいいと思います。
結構出力掛けてもビックリするくらい冷えたミストを楽しむことができます。
反対に、複数の味が複雑に構成されているものや、繊細な香りを楽しむようなリキッドだとそこまでかな?
スイーツ系もホットミスト向けのやつだとあんまり相性が良くないかもしれません。

運用面に関して言えば、とにもかくにもジュルジュルとどう付き合っていくかですかね。
あんまりガツガツ吸わなければ大丈夫なのかもしれませんが、MTLならともかくDLならやっぱりガツガツ吸いたい。「その気」にさせるアトマイザーなんですよね。
でもいざ吸うとジュルジュルと…。
ビルドも一見簡単そうに見えて意外と手間が掛かったりと、見た目は素直そうなのになかなかのじゃじゃ馬でした。
そんなじゃじゃ馬を乗りこなしてこそ愛着が湧くっていうのもまたVAPEの醍醐味ですね。